ふらみいの、とうかの、言葉吐しと成長録
こんばんは、ふらみいです。
寒いのかなんなのか、お腹が痛いです。いつもの痛いのとは少し違います。とにかく痛いです。
最近、休日にお出掛けしないようにしているのですが、やはり家にずっと居ると気分が滅入ってしまうようです。
それでも1回は外に出るようにして、さんぽしたりしているだが。天気が良い日は特に塞ぎこむようです。
人混みが苦手でも、外に出て何かしらの刺激を受けないと、勝手に精神が蓋をしてしまうのかもしれないな。
そんで、今日はせっかくなので映画を観ることにしました。
例の変なものを勧めてくる友人から借りたままでいた、ヤン・シュヴァンクマイエル監督の「ALICE」を!
ヤン監督といえば、一番、印象に残っているのは「悦楽共犯者」なわけですが、「オテサーネク」もかなり楽しませていただいた(そして耐性もついた)ので、今なら「ALICE」も観られるだろうと思ったのです。
DVDの表紙からして感じられるヤン監督の世界観ね。幼女が可愛いだけじゃないんだよ、幼女を取り囲む何がしかのモノ達が気になる。
内容はキャロルが原作の「ふしぎの国のアリス」と大体同じなようなので、ネタバレなどは特にありません。
白兎を追いかけて、アリスがあちこちで不思議な体験をし、実は夢でしたっていう・・・・・・あれ。
原作よりも先にディズニーのアリスに触れているので、想像がどうしてもそっちに偏りがちです。
しかし、ディズニーのアリスも今考えてみると、何ともいえない話ですな。昔は好きだったけど、意味は解っていなかった。
花の婦人たちに馬鹿にされるところとか、アリスが自分の行動を悔いて泣くとことか、ハートの女王に「あの者の首をはねよー!」て叫ばれて皆に追いかけられるとことか、スッキリしないトラウマは数多くありますけども。
ヤン監督の「ALICE」は、やっぱりどこか退廃して見えます。冒頭からして、アリスが仏頂面で川にずっと石を投げ込んでいるからね!
雑多な部屋でも、紅茶のカップに石を投げ続けているのだけど、この行為は何かの暗喩なのかしらって、深読みをしてしまう。それいったら、机の鍵穴に指を突っ込むことが多かったから、それも暗喩なのかって見てしまったり。
もっと純粋に作品を楽しもうよ! って気を取り直して観続けたものの、何かを表現しているのだと、すぐに思ってしまう、いけない脳味噌ですな。
音楽は殆ど無く、ストップ・モーション・アニメが随所に使われていて、人形たちの動きが気持ち悪いです(良い意味で)
大体、アリスが追いかけている兎のぬいぐるみだって、毛がばっさばっさで気持ち悪いからね。可愛げが全然無いからね。腹から懐中時計出すけど、懐中ってそっちかーい! みたいなね!!
白兎の友達連中も出てきますが、ほぼ剥製や骨格標本が服を着て動いております。
それでも、みんな眼だけはやたら綺麗。グラスアイ使っているのかな。血走っているところが気になるけど、尋常じゃない空気を常に纏っております。
動くぬいぐるみってファンシーに聞こえるけど、実際になったら狂気の沙汰なのだなと気付かせてくれます。
ミニチュアを動かしているような、時々、実写のものを小さく見せているような、視覚が騙されるような絵面が多くて、観ていて非常に楽しいです。
そして相変わらず不味そうなメシの数々。
「オテサーネク」の時も思ったけど、本当にごはんがまずそうだよ。それとも伝統料理とかなのだろうか。
あっ、けどネズミがアリスの頭の上で雑炊のようなものを作ろうとした時は、すごく冷や冷やしつつも「美味そう」と思えた。
あとはもう、ひたすら、まずそう。ぱさついていそう。なのに、インキまで飲むとかすごいよ、あの娘っこ。
そこでやっと自覚したのですが、ふらみいはたぶん音フェチの中でも、食器の音フェチっぽい。それは西洋の食器に限る。ナイフとフォーク、そしてティーカップとソーサーの音に弱い。
あの「カチャ、カチャ」という音がすごく美しく聴こえて、きゅんきゅんすらぁ。どういうことだ。
水の流れる音や、雫が零れる音が好きなのは、なんとなく気付いていたのです。火の爆ぜる音とか。
だけど、食器の音がこんなに胸を震わせるものだなんて、今日やっと気付いた新事実。ワルツ系の暗い音楽に合わせて食器の音がしていたら、それだけで1時間はほんのりしていられる。
日本の食器はあんまり音が立たないですよね。そもそも音をたてるの、マナー違反ですものね。
ナイフとフォーク、そしてティーカップが尊いと感じる日が来ようとは・・・・・・
でも、一番尊いのは、アリス役をやった幼女でしょう。彼女こそ、幼女オブ幼女、キングオブ幼女ですよ。あれ、それならクイーンか。
あの仏頂面、大胆な行動力、素なのかなって思えるような演技など、わたしのなかの幼女愛を著しく刺激してくる。愛らしい、なんて愛らしいの!!!
服装も子どもらしいのに、どこかおませさんな感じで、好感度が高い。膝丈でAラインのお洋服は本当に可愛らしい。そこにさらさらの金髪、大きな碧の瞳、滅多に笑わない端正な顔立ちときたら、もう!!!
「オテサーネク」の少女もわたしのなかでは大好きな娘ですが、アリスはかなり上位に食い込んできました。この娘の為にDVD買いたいぐらいよ!
それにしても、あれだけの目に遭っても、白兎を追いかけたアリスの執念は何だったのだろう。
ディズニーの時はなんとも思わなかったけど、ヤン監督の作品で観ていると不思議に見えてくる。どうして、あんなに一生懸命に追いかけていたのだろう?
あれは追われている白兎も怖かったのではないかな。しかも自分の家まで破壊されてね。
あれっ、そういえばチェシャ猫が居なかったですな。ヤン監督版だから、それとはまた別の存在が居たのかな。
ハートの女王は例外なく、あのままだったけど。口癖が「首をはねよ」だと思われるぐらいの。
しかし、この女王には旦那が居ました。「お前はいつも正しいことを言う」と妻を超絶支持する旦那でした。
トランプの兵が好きです。すぐ首切られちゃってね。
観れば観るほど、いろんな方が影響を受けているのだろうなぁと思えました。前も言ったけれど、イヌカレーも影響を受けていた、ような?
イヌカレーの方が一般に受け入れられますが。ヤン監督のは少し上級者向けのかほりがする。
作り物のぬいぐるみに本物っぽい目玉や舌ってところが、すっげぇ気持ち悪い。それが見慣れれば、あの方の作品はとても楽しめる。
わたしは人間のふりをした何かがとても怖いと感じてしまうひとなので、人間っぽい歯や舌を見せるぬいぐるみたちが、いちいち怖かったのです。
アリスが小さくなった時の表現がドールであることにも、少し恐怖を覚えました。
ドールそのものは嫌いではないけど、眼をあわせられるのはウチの子たちや、SDだけですわ・・・・・・。
とある方のレビューで「深夜に紅茶をおかしをつまみながら、ぼんやり観るのに適している」といった旨のことが書いてありましたが、本当にそれ。
昼間よりは、夜に紅茶を飲みながら観るのが良いと思われます。まぁ、わたしはそれやると、想像の世界から帰ってきにくくなるので、できない場合が多いのですが!
あと短編を観れば、やっと友人に返却できます。長かったな・・・・・・。
作業用BGM
あたしがアリスだった頃 / ALI PROJECT
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