ふらみいの、とうかの、言葉吐しと成長録
これもオンラインのフレンドに勧められて観るようになったシリーズ。
それまで怪獣映画というものに触れてこなかったのだが(特に偏見などは無く、単純に手を出す機会が無かった)、ゴジラについて熱く語っていたフレンドの熱意に感化されて、たまには観たことのないジャンルを観てみるのもいいかと思い、視聴に至る。
そして初めて観たのが『シン・ゴジラ』。あの庵野監督の作品だということで、あまり色眼鏡を持たずに観ようと構えていたら、面白くて面白くて、ノンストップで観ていられた。
圧縮された言語で難しいことを話すから気が抜けない、テンポの良い展開がずっと続く、映像がとても綺麗、音楽はやっぱり鷺巣さんと好きな要素だらけで、一瞬たりとてダレることなく最後まで興奮しっぱなしで観ていられた。
ここからゴジラというものに対しての興味が始まったと言っても過言ではない。良きことだ。
余談だが、庵野監督が他に公開している『シン・ウルトラマン』、『シン・仮面ライダー』も観て、ダイコンフィルム版の『帰ってきたウルトラマン』も観た。
最後に挙げた一作品については、あまりにも衝撃的な絵面だったため(個人的に)、その後、どんなウルトラマンを見ても、ジーパンとスニーカーとウルトラマンぽいジャージを着た人物の幻覚が見えるようになった。
好きなキャラを演じられるって光栄だよね、それはそう。でも、もう少し似せても良かったんじゃないかって、げらげら笑いながら思ったのも、そう。
まぁ・・・・・・その他の点がとても大学生の自主制作と思えん出来だったから、総じて均衡の取れた作りになっていたのかもしれない。
で、話を戻すと、『シン・ゴジラ』をいたく気に入り、三回は観てしまったものだから、他のゴジラも観てみるべく、先ずは初代ゴジラを観た。1954年の最初の作品だ。
試行錯誤して作られたことは後に数多の感想やら、ウィキやらで知ったことだが、ゴジラが怖いものとして描かれていて、且つメッセージ性も感じられる出来だったので、こりゃー連日多くの人が映画館に向かうわけだわ~と納得。
オリジンってどれだけのパロディが出てこようとも、オリジンたる輝きを持っているもんなんだな。偉大だ。
そして次に観たのが、ハリウッド版のゴジラ。
アマプラのお勧めで表示されたので、まぁ観てみようかっていう軽い気持ちで再生したものの、そのあまりの画面の暗さ、ゴジラの映らないシーンの多さ、人間模様のとっちらかった様に憤慨して、また『シン・ゴジラ』を観た。
人間模様を全く要らんとは言わないけど、ゴジラの出番を削ってまで入れる必要あったのかと言いたい。すげぇマッシブな身体になっていたな、ゴジラ。
でも何よりも不満だったのは、やっぱり画面の暗さだった。何やっているのか解らないってのは、映画を観ていて一番ストレスの溜まる要素ではなかろうか。
B級ホラーとか、誤魔化しのために画面を暗くしているのはまぁ解らんでもないけど、ハリウッド版で、しかも怪獣との戦闘が見せ場となる内容で、これはいただけない。
なもんで、これは観たの失敗だったなと素直に落ち込んだ。
しかし、フレンドにそれを言ったら、「ハリウッド版を観ておいた方が、その後のキングオブモンスターズと話が繋がるよ」と言われたので、観たことを無駄にしないためにも、次は『キングオブモンスターズ』を視聴。
こちらは大いに満足できる内容だった。名前だけは知っている数々の怪獣のド迫力な映像、明るい昼間に繰り広げられる戦闘シーン、頭のイカれた登場人物(一部)――と、作り手側の「こういうのが作りたかった」が詰まりに詰まっていて、多少は「ん?」と思っても最後まで勢いで観ることができた。
戦闘ありきの映画は、勢いとテンポが死んでいたら妙に冷静になってしまって楽しめない。多少の無理とか違和感があっても、「こういうのでいいんだよ!」と言えるだけの熱量があったら、結果的には楽しい映画の時間だったと言えるのだ。
これはもう一度観てもいいなって。モスラ可愛かったし。
その続きとなりそうなラストからの、『ゴジラVSコング』を観る。コングに関して一切の予習をせずに観てみたけど、それでも充分に楽しめた。
コングの仕種がやけに人間らしいのは、コングがそういう生き物だからなのか、それともモーションキャプチャーでそうなっただけなのか。冒頭の目覚めとか、大激戦が終わった後の疲れっぷりとか、そこそこおっさん要素があって愛嬌を感じた。
映像も相変わらず綺麗だったが、今回は展開も相まって非常にファンタジー要素を感じた。それが嫌だったとかではなく、「地球すげぇ!」て言いたくなるようなファンタジーだった。
人によっては「ここが可笑しい」と指摘したくなるところばかりだったかもしれないが、勢いとテンポが依然として活きていたので、満足しながら観ることができた。夜の場面があっても、なんやかんや明るくて、ちゃんと何しているかが解ったしね。
登場人物もそれなりにゴジラとコングを取り巻いているだけで、あんまりでしゃばることがなかったのも好印象。
特に好きだったのは、ジアという少女。コングと心を通わせる、手話で話す女の子なんだけど、こういう異種間友情ものっぽさが窺える設定が大好きなものだから、ジアが酷い目に遭わないかがずっと心配だった。コングがちゃんと守っているようで良かったよ。
人物の中で謎があるとすれば、芹沢の名を持つ小栗旬が出てきたことくらいだろうか。彼はいったい何のために出てきたのだろう。
この扱いがハリウッド版ゴジラの時の芹沢博士を彷彿とさせて、あんまり意味の無いキャラと思ってしまった。特筆すべき何かを為してはおらず、口数も少なかったし。
芹沢の名を出しておけばとりあえずいいだろう感が否めない。上手く使えないキャラなら、日本人を出すことに拘らなくてもいいと思うけどな。せっかくの小栗旬を勿体ない使い方するのぅ。
あとはネタバレになるので、切り離し。
おやつ食べながら「うおおおお」と盛り上がる映画です。片肘張らずに観られるっていいね。
既に王として君臨していたゴジラが急に暴れ出し、その対抗策としてコングをぶつけましょうってのが今回の映画の話だったけど、まさか別の敵が現れるとは・・・・・・
何でゴジラが怒っているのかも解らなかったわけだが、メカゴジラを造り出し、その制御にギドラを使ったもんだから、ゴジラは苛々したってことでいいのかな?
かつての宿敵の気配を感じるわ、自分に似たような奴がぶいぶいいわしてるわで、王として我慢ならなかったということでいいのだろうか。
生物界の理屈がよく解っていない故、『ミュウツーの逆襲』みたいな理由かなと解釈。
コングはコングで、閉鎖された環境に鬱屈としていそうだったけど、ジアが居るから耐えられた部分はあったのかな。
エイペックス社の社長の娘は怪獣に対して敬意を払わんような素振りだったけど、他の科学者はどうだったんだろ。モナークの人はあんまり関わってこなかったし、名前だけだったか。
まぁ人間側のアレコレは置いておくとして、ゴジラとコングの戦闘はド派手だったな。船の甲板でコングがまともにゴジラを殴っていた絵面、好きで仕方ない。
水中戦もゴジラが有利に思えたけど、ちゃんと立ち回りを演じていたから、コングはかなり強い生き物なんだね。だからゴジラも敵視しているんだね。
そのコングの故郷とされる、地球の奥底にある地下空洞とやらだが、やたらめったらファンタジー空間だったので度肝を抜かれた。こんな場所が地球の中心にあるとか、地球すごい。
そんな地下空洞に向けて熱戦を吐いて貫通させたゴジラもすごい。ゴジラが本気になったら地球を熱戦で真っ二つにすることも可能なのでは?
地下空洞に出てきた飛行生物のデザインがとても好きなんだが、コングにもっしゃあ食われていて、人間側が引いていたのがリアル。
というか、重力反転とか食らっているのにコングの身体強過ぎないか。その上、そんな未知の生物を食べてお腹壊さないのか。強い。
例の王座みたいなところに通じる扉の前で、コングの指紋認証するのかと思ったら、ただの「ここに手を置いて開けてね」のマークだったのが、笑ったポイント。
そしてゴジラの背中の鱗から作りだしたらしい手斧を地面に嵌めると、特殊機構が働くのも笑ったポイント。
地下に自然を維持した空間が広がっている、ここまでは許容できたんだけど、所々で人間が関与でもしたのかと言いたくなるようなギミックがあると、ちょっと気になってしまう。自然界にそんなもん無いのでは、と。
ただ、この映画でそんな細かいところを突っつき出したらキリがないので、「きっと大昔に人間か宇宙人が居て、凄い技術でこれを残したんだなぁ」くらいに留めておくのがいい。「何故」、「どうして?」よりも、優先されるはエンタメ性だ。
メカゴジラを倒すべく、ゴジラとコングが共闘する様は正に王道の少年漫画。こういう展開、好きです。
その後の二匹の言葉を用いない語り合いの中では、きっと「今回は借りができたな、だが次は私が勝つ」とかそんな熱い話をしていたに違いない。コングは王の座に興味無さそうだったけど、生物として生きている以上、二匹の対決は避けられなさそうだ。
またまた余談だが、メカゴジラが出現した時、ゴジラが短い脚で懸命に走っているところが好き。
そういえばゴジラが走っているのって初めて見たな~とぼんやり思ったが、よくよく考えたら走るゴジラってシュールじゃないか?
最新作ではゴジラだけでなく、コングも走っているらしい。ゴジコン走り、見てみたいです。
熱さを求めて観てみれば、その展開にきっと満足するに違いない。
ヒューマンドラマよりも怪獣プロレスを見るなら、これだね。そう思いました。
PR
Comment
最新記事
(04/22)
(04/12)
(03/06)
(01/22)
(10/04)