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ふらみいの、とうかの、言葉吐しと成長録
1と2と観てきたら、観ずにはいられない。それが続編というものだ。
というわけで、観てしまった。「ムカデ人間3」を!!!

CMがあるとかで、ネットでちょろっと観たけど、出来上がったのはここ近年の話だったのね。
今度は500人とかいうから、結構な長丁場になるかと思ったけど、そうでもなかった。

別の感想でも見かけたけど、今回はグロさは控えめ。
ブラックユーモアみたいなものを感じさせてくれる……というのは、「ムカデ人間」を観てきた方々だから言えることだと思うけどね!!
わたしもどこぞの感想を読んで「コメディ色が強いです」とかあったから、へぇ〜笑って見てられるかな〜とか暢気に観てたけど、そんなことなかった!!!

あらすじとしては、
とある刑務所の所長であるビル・ボスは独裁的で、刑務所内での残虐な私刑も平気で行う破綻した人間。
補佐や秘書もその言動には困り果て、しかし逆らえず、おかげで刑務所の職員の離職率は高く、囚人達の暴動や再犯率も高かったので、知事は二週間の猶予を与え、それまでに現況を改善できなければ所長ともどもクビにすると言ってきた。
正気を保っていられないビルに、補佐のドワイトが助言する。
「ムカデ人間という映画があります。あのように、囚人達を繋げてしまえば、経費も浮くし、再犯率も減りますよ」
こうしてビルとドワイトは囚人五百人を繋げる壮大な”囚人ムカデ人間計画”を実行するのだったーー。

この映画の主役であるビルは、「ムカデ人間1」の先生役をやっていた方。
ドワイトは「ムカデ人間2」の主人公をやっていた方。
更にムカデ人間の構想を以て協力する役として、この映画の監督自ら出演もしております。
キャストはすごく豪華だと思いますよ、1も2も何がすごいって、発想もだけど演技が光っているんだよな。
特に先生役を務めた方のイカレた演技は記憶に強く残ります。これは字幕版で観ることをお勧めしたい。
と言っても、日本語版だと吹き替えは若本さんがやっていらっしゃるとのことなので、それはそれで迫力ある演技が聴けると思うのですがね。

音楽とか演出とか、それは彼方に捨て去って、ただただ演技と画面の中の凄惨さに圧倒される映画。
確かに、1と2を観た人にこそ観てもらいたい映画かも。この一本でも話が解らないわけじゃないが、より世界観に浸りたいなら順番に観るのが一番だ。

ただ、前作より描写は少ないとはいえ、グロテスクな場面や残酷な場面はそこそこあります。
ムカデ人間なので、先頭より後の人達の食事はビタミン剤の投与と前の人の排泄物です。
そういった胸糞悪いものが苦手な方には全くお勧めできません。観ているだけで気分が悪くなるのは正常な反応。
あと、ビルの言動が下衆な下ネタ混じりの暴言ばかりなので、品性は感じられません。食べているものも趣味が悪いので、特に男性の方は気を付けて観ることを強く勧めます。

結果、一般的な方は観ない方が胸糞悪い思いをしないで済む、のかな。うん。


では、ネタバレは隠しておきます。









いやーーーー胸糞悪いっていうか、ここまで来ると確かにギャグ。コメディ。
でも、そう感じられるのはあくまでも1と2を観た人にだけ。
五百人を繋げるって正気じゃないなと思ったら、こういう理由だったのね・・・・・・って納得できるかーい!!!!

・・・・・・とはいえ、今回は更生の為の手段としてムカデ人間を用いているので、一応、刑期が終わればムカデではなくなるらしい。
口の回りに縫い合わせの痕は残るし、排泄物だって喉を通ってしまったけれど。痕を見れば世間の人からは「あの人はムカデだったんだな」と解ってしまうけど。
社会的に復帰するにはかなり厳しくなるけど、そもそも犯罪を犯して反省も特にしないで騒いでいるような囚人には、それぐらいの処罰は与えてもいいのではないだろうか。

人道的ではない、倫理観がおかしい、人権侵害であるーーなどなど、清い言葉は幾らでも出てくる。
しかし、相手は犯罪者ぞ。殺人を犯したような奴に、吾らの血税を与えて生き永らえさせるのなら、これぐらいの趣向はこらしてもいいのでは?
わたしは素直にそう感じましたが、どうなのでしょうか。
「じゃあお前もムカデ作るのに参加しろ」って言われたら、まぁ参加するしかないね。
殺したいほど憎い人間をただ殺すのは嫌だ、すぐに終わる苦痛なんて意味がない。であるならば、人間であることの矜持を踏みにじってやろうじゃないか。それで生かさず殺さずの状態にしてやろうじゃないか。
その為に自分の手を汚すことは厭わない。寧ろ、それだけ殺したい相手ならば、わたしの手でやらなければ意味が無いな。

でもまぁ、あの囚人達も大した悪党どもばっかりだったけど、ビルも悪党かってぐらい好き勝手やっていたんだよな。
何度か「暑さの所為だ」とか言っていたけど、暑さの所為で私刑を行ったり、秘書を性的奴隷にしたり、アフリカの割礼で手に入れた女性器の干し物なんて食うかね。
ムカデ作る時より、囚人にタオルかけて顔に煮え湯をぶっかけたり、麻酔無しでタマ切り取っていた方が痛々しかったぞ。
それが「よし、今やろう」ってすぐに実行できるとこが狂人。この人の半生にいったい何があったのだろうか。

ドワイトも惨いものが好きなわけじゃないけど、ムカデ人間の映画のファンってことで、囚人を繋げる案を出したの彼だったね。
まぁ、食費も雑費も浮くだろうけどさ。五百人を外に出しっぱなしって、絶対に死人出るじゃないの。
それなら二十人ずつとかで作って、たまに争わせたりしたら良かったのに。勝った方はムカデから解放してあげるよ~みたいな。
見世物小屋のようなもので興行してみてもいいし。みんな、ほんとはあぁいうグロテスクなもの好きでしょう。

ムカデ人間は医学的に100%正しいって言っている場面があったけど、そうなのかなぁ。
1の時よりは、ビタミン剤を投与して健康状態を保つってとこに説得力を感じたけど、やはり排泄物は排泄物だろう・・・・・・。栄養なんて行き渡ること絶対に無いんじゃないか。

そういや、ビルは夢の中で内臓に突っ込まれて強姦されておりましたね。
「死の強姦」ってすごい響き。というか、あんなとこに入れる気になった囚人もすげぇ。夢の中とはいえ、すげぇ。
そこじゃないよってとこに入れているの見ると、何となく「セルビアン・フィルム」を思い出す。わたしが見たのは眼窩に入れるとこぐらいでしたが。

下品で最低で救いがなくて、でもシリーズを見続けた人には「終わったなぁ」という達成感を与えてくれる。それが「ムカデ人間3」だと思います。
もっかい見直す勇気はすぐには出なかったけど、何年かしたらまた観ていそう。不思議な映画だ。

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