ふらみいの、とうかの、言葉吐しと成長録
Netflixでホラー映画の項目に名前が出ていたから、軽い気持ちで視聴を開始しました。
観ていくにつれて、だんだんと世界に没入していきました。
これが普段から人と接しない所為なのか・・・・・・。
この映画を撮った監督の他作品は少ないようですが、『CUBE』とか有名どころだった気がします。
というか、周りでこれを観た人が多かった。
まぁ、自分が観ていないのなら、合点がいくところなんて何もないのですが・・・・・・。
あらすじとしては、
遺伝子の分野で研究を進めている主人公の夫妻、クライヴとエルサは、新しい生命体を産み出すことに成功した。
見た目は完全にクリーチャーそのものだが、将来的には人類の繁栄に役立つと会社に力説してきたが、会社側は現在の研究を凍結し、別の薬の開発をするようにと言ってきた。
納得いかないエルサはクライヴのやんわりとしたお咎めも跳ね除けて、現在の生命体よりも進化している(とされる)クリーチャーを産み出した。
ドレンと名付けられた”彼女”は凄まじい速さで成長し、エルサも我が子のように可愛がっていたのだが、やがてその成長についていけず、惨劇を起こしてしまう。
こんな感じだろうか。
ホラー映画の検索欄に名前があったから、ホラーだと意気込んで観てみたけれど、ホラー要素はほぼ皆無です。
あ、人によってはクリーチャーの姿がホラーというか、グロテスクに映るかな。
わたしはグロテスクなものであれば平気だったので、造られたばかりの子たちが可愛く見えました。
しかし、まぁ、倫理観に迫る内容だったなぁ、としみじみ思います。
昨今の”毒親”と称される者どもを風刺するかのような。
蛙の子は蛙。この親にしてこの子あり。そればかり浮かびました。
主人公の夫妻が、子育て向いてないねって思わせる性格でしたね・・・・・・。
子育てに向き不向きなんて有り得ないのかな。
子どもが一才の時、母親もまた一才だと友人が言っていましたが、それにしても酷い。
親というもの、子というものを、種族間を越えて考えさせられる作品でした。
上手くまとめるなら、そんな一言に尽きます。
ネタバレ感想は隠しておきます。
一度観てみることをお勧めしますよ!
あぁ~~~~なんて罪深い作品なのだろうか。
まるで『第九地区』を観た後のような疲労感が漂う。わたしには重かったかもしれない。内容的に。
子どものできない夫妻の間にできた子だから、見た目がクリーチャーだろうが、ちょっとくらい凶暴だろうが構わないってスタンスなのかと思ったら、エルサがだんだんとドレンを私物化していく様が見えて、嫌な気持ちになる。
エルサ自身も、母親にはそうとう厳しく育てられた様子。というより、当時の部屋を見ると、虐待にも近い扱いを受けていたのかもしれない。
なのに、ドレンに同じような接し方をしてしまう。そのことに彼女が自分で気付けたら良かったけど、クライヴに言われて気付いたようだったな。
最初はその母性の目覚めも微笑ましく見えるが、
「私の言うことを聞くから、良い子ね」と聞こえてくるし、
「私の言うことを聞けないなら、悪い子ね」と言っているようで、そこが耐え難い。
ドレンは研究対象であるという一線を越えて、我が子のように思うならまだしも、これは我が子を玩具にしている親の図だ。
子どもの成長を喜んでいた筈なのに、反抗期が来ると可愛げが失せて、叱る回数が増えてくる。
ドレンは一応、女の子なので、人形を与えたり、化粧を施したりしてあげた。
それは女性性への開花で、あんな閉鎖された空間で教えなくても良かったんじゃないか。周りに同類が居るわけでもなく、まして男が居るわけでもないのに。
猫と一緒に退屈を凌いでいたら取り上げられて、母親の機嫌が直ったら渡されるなんて、どういうことだ。ドレンのことも猫のことも軽んじているな?
親が子どもを私物化するというのは、近年、よく見られる光景だと思うのだ。
叱らない親、叱る要点がずれている親、放任主義が過ぎた親などなど、子どもに対する抑止力になり得ない親御さんが目立つ気がする。
エルサは自分が母親にされたことを、忘れたくても忘れられないのでは。だからこそ、同じことをしてしまったのかと。
クライヴも不可抗力なんじゃないか、とわたしは思うけど、周りの意見は如何に。
近親相姦だなんて、ドレンは露ほども思っていない。周りに男性が居ないしね。
けど、初潮の描写が無かったし、生殖行為に於いては欠陥があったのだろうな。
だから男性へと性別が変わり、エルサを強姦して種を保存した。
そんなふうに思う。
好奇心と探求心によって自滅したようなもんだけど、ドレンに感じていた愛情そのものは本物であってほしい。
だからこそ、一分が一日とも言えるドレンがあそこまで大きくなったのだと考えたい。
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